更新日:2024年11月21日
ドライヘッドスパで頭を強く押しすぎると筋肉や神経を痛める可能性があります。
けれど、お客様から「力が弱いから、もっと強く押して」といったご要望があるので困惑しているヘッドセラピストさんはいませんか?
施術者の知識不足と技量不足からお客様に不快な思いをさせることがあります。
今回のブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
執筆者:一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 東京代表 大八木さとこ
お客様やサロンのスタッフ、ご家族から「もっと強くして」と言われる生徒さんがいますが、問題は力の強さではなく、頭皮を正しく捉えていないことが多々あります。
(脳過労による五感異常の場合もある)
しっかりと頭皮を捉えることができれば、感じ方の満足度が上がり「もっと強く」とは言われなくなります。
しっかりと捉えることは、力の加減ではなく、フィット感によるものです。
お客様から「このサロンは強くマッサージしてくれないんだよね」と言われた経験がありますが、施術後には「この力加減でちゃんとほぐれるんだ」と感じていただけました。
強すぎるドライヘッドスパは筋肉や神経にリスクを及ぼす可能性があり、また、強さを増すほどヘッドタッチマナーから逸脱してしまうことが明らかです。
関連:頭は強く押せません!(頭ほぐし専門店atama2015年7月14日)
「力が弱いから強くして」と言われる方の施術を受けると決して力が弱いというわけではありません。
その反対で、無駄な力が入っていて強いと感じることさえあります。
お客様が「弱いから強くして」とおっしゃる時、その真意は「物足りない」ということです。
物足りなさを感じるため、より強いものを求めているのです。
この点を理解していただきたいです。
「もっと強く押して」と言われたら、力を強くするのではなく、頭皮をきちんと捉えているかを確認してください。
もちろん、指が髪の毛の上に乗っているだけでは、お客様はしっかりとした感触を感じられないため、それを「弱い」と感じるかもしれません。
頭のツボ押し(頭頂部トリガーポイント施術)も同様です。
やり方は講座でお伝えしていますが、覚えることが多いため、忘れてしまうこともあります。
もう一度テキストを見直したり、動画を見たり、ご自宅でも復習してください。
その他、指の置き方、解剖学的スタート位置、姿勢、使っていない手の位置、無駄な動きがないドライヘッドスパが行えます。
「弱いから、もっと強くして」と言われたときの一番の解決法は、ドライヘッドスパ資格講座で学んだ通りの手技を忠実に実践することです。
力が弱いと言われることで、必要以上の力を使っていませんか?
おそらく自分でも納得がいかないと感じることでしょう。それは基礎ができていないからです。
頭皮を指で捉えるという基礎が出来ていないのを自分で感じていながら、お客様が満足する方法を模索しているうちに「自己流」になっていきます。
卒後の練習会で卒業生が持参した施術チェックリストを見ると、去年と同じ項目にチェックが入っていたり、去年はできていた項目にバツが入ったりすることがあります。
このように知らず知らずのうちに自己流になっていることがあります。
スクールで学んだことにプラスして他で学んだ手技や自分で開発したテクニックを使用するのも良いことです。
しかし、「基礎が出来てこその自己流」でなければいけません。
他店との差別化を意識するあまりに、サロンの施術コンセプトを見失いドライヘッドスパの質を下げている人もいます。
自分が好きな手技の詰め合わせではなく、コンセプト、テーマに沿った施術を行いましょう。
「頭皮がほぐれて柔らかくなったら良い」という目的だけを追求しているうちに強引な施術になっていく人がいます。
それは、筋肉や神経を傷つける原因にもなるので注意が必要です。
受講生は「当店のヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)は強く押しません」という資料がダウンロードできます。
何故そのような資料があるのか、その意味を理解して施術にしっかりと反映させてください。
施術のリズムやスピード、手数の細かさについては、DVDやログイン動画を再度確認してみてください。
時々、自分自身で施術の意味や目的を見直すことをお勧めします。
可能であれば個人練習、または、グループの練習会にご参加ください。
関連:資格を取るならドライヘッドスパ専門店考案の講座で学ぶべき?
誰にも起こる脳疲労ですが、自律神経の不調が現れるほどの疲労は「脳過労」とよびます。
脳過労になると五感が鈍くなったり、逆に五感が鈍ることで脳疲労になります。
それを「五感異常」といいます。
五感異常になると、味や匂いを感じにくなったり、音や光や匂いに敏感になるといった状態になります。
例えば、痛みに対する感覚では、「目まぐるしいほど忙しい仕事中は切り傷や打撲に気づかない」「イライラして興奮している時は指のさかむけが気にならない」などが挙げられます。
同様に交感神経が高ぶりすぎたお客様の肩を強く押しても感じない、頭皮を強く押しても感じないといったことがあります。
※アトピーをお持ちの方で感じない場合もあります。
五感異常で皮膚感覚が鈍っているお客様には、「可能な範囲で力強く行います。
感じなくてもツボは押さえていますのでご安心ください。ほぐれてくると感じるようになる場合があります。」 とお伝えします。
「ほぐれてくる」を言い換えると「リラックスする」といった意味を含みます。
五感異常(感覚異常)を緩和するには、五感を刺激することです。
やはりオキシトシンやセロトニンの活性化できる手技やお客様の頭に触れる際のヘッドタッチマナーが重要になります。
またドライヘッドスパの施術前に、なるべく自律神経を整えて感じやすい状態にしておくことも必要です。
施術前にできる簡単にできる対処法として、目を閉じてセロトニン活性の深呼吸をしていただくことや、ウェルカムドリンクとして、温かいお茶や高い鎮静作用とストレス疲労に効果があるカモミールティーを飲んいただき一息ついてもらうのもよいでしょう。
他には、施術前に足湯をして血流アップで副交感神経が優位にしておくことや、アロマの香りでオキシトシン分泌を促す方法があります。
「頭を強く押せません」のテキストを活用されている卒業生は、ドライヘッドスパの施術の力加減についてご理解されていると思います。
活用されていない方は、何回練習に来ても「強くしてと言われるのですが、どうしたら良いですか?」と聞いてきます。
そもそもの話になります。
協会の施術の良さがお客様に伝わっていないし、力加減について理解していないので、お客様の言われた通りに施術をしてしまいます。
改めてこちらの記事を読んで気付いていただきたいです。
協会のドライヘッドスパの施術は、強くはしませんが、決して弱い力加減の施術ではありません。
そこを間違えないでください。
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一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会
東京代表 大八木さとこ
セロ活アドバイザー代表
セロトニンDojo認定セロトニントレーナー
睡眠健康指導士
感涙療法士
科学的根拠がある癒し・セロトニン活性を軸に様々な施術の指導をしています。
監修者
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会
理事長 江口 征次
癒し以上を提供するドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家
ヘッドライフなど複数WEBサイトの管理人
2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気講座を主催している。
このサイトは、スクール現役講師が東京都でドライヘッドスパ資格講座の受講を検討されている方に向けた情報を掲載しています。
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